「味噌汁を温め直す時に、豆腐や野菜を入れますが、味噌は入れません。」

「それでは、味噌汁にならないのではありませんか」と町会長。

「沸騰したら火を止めます。そして、飲み頃の温度になったら味噌を加えます。」

「なるほど。沸騰させると、腐敗菌と一緒にコウジカビも死滅してしまうので、飲み頃の温度になるまで待って生味噌を加えると、次の食事までにコウジカビが豆腐をアミノ酸に分解するということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それでは、僕も簡単に酸っぱい味噌汁が飲めますね」と町会長。

「それが意外と難しいのです。」

「『意外と難しい』と言いますと?」と町会長。

「酸っぱかった味噌汁が、夕食時には、酸っぱくなくなってしまったのです。」

「それでは、胸部が緩みませんね」と町会長。

「酸っぱくなくてもアミノ酸はできているみたいで、胸部は緩みました。」

「酸っぱい味噌汁が嫌いな人は、それでもいいということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「なぜ、酸っぱくなかったのですか」と町会長。

「温め返したときに、水や野菜を加えたので、アミノ酸が薄まってしまったのです。」

「なるほど。新しく加えた生味噌のコウジカビはアミノ酸を作らなかったということですか」と町会長。

「味噌汁の温度が50℃以上のとき味噌を加えると、せっかく入れた生味噌のコウジカビが死んでしまうのだと推定しています。」

「沸騰させてから、どのくらい待てばいいのですか」と町会長。

「鍋の大きさによるので、何分と言うのは難しいのですが、僕の場合は、4、5分経ったころ鍋の鉄の部分を触って見ます。」

「鍋が熱ければ、もう少し待ち、少し冷たいかなと言う時には、1、2分温めればいいということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。触ったときの適切な温度の感覚が分かるようになるには、1週間ぐらい試行錯誤が必要かもしれません。」

「なるほど。その感覚をマスターすれば、酸っぱい味噌汁が飲めるのですね」と町会長。

「実は、それでも酸っぱくならないことがあるのです。」

「酸っぱい味噌汁を飲むのは、そんなに難しいのですか」と町会長。

「もう一つのポイントは、豆腐です。」

「豆腐が少ないと、アミノ酸が少ししかできないので、酸っぱくならないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。酸っぱい味噌汁をつくるには、豆腐を細かく刻んで入れることも重要なポイントになります。」

2021/7/13

<それじゃあどうする1>
5月20日の『筆者の一言』で、院長が経絡の自己治療をしたため歯科医としての超能力を失ってしまったことは書いた。

院長が老化が進んで治療ができなくなったら、長男にお願いするつもりだった。長男は、若い歯科助手の女の子が口を揃えて『院長とは全く違います』と言うほど性格が違っていた。院長は、歯科医にありがちなS系で、いつも若い歯科助手の女の子を言葉責めにしていた。それに対して、長男は奥様に似たのかM系だった。そして、そのためか客あしらいも上手だった。

ところが、つい最近、大学で知り合ったと思われる女性の婿養子になってしまった。その女性の家も歯科医をしているので、『養子に入らないと結婚できない』と言われたようだ。筆者の推定では、その女性が女王様タイプの女性だったので、M系の長男は家を捨てるほど気に入ったのだろう。M系の長男は婿養子という困難な状況も好みだったに違いない。<続く>

2024/6/26